U―22日本代表候補合宿が17日、都内でスタートした。
初招集されたMF柴崎岳(19=鹿島)が10対10のゲーム形式の練習で、MF金崎夢生(22=名古屋)と
一触即発ムードになるなど気持ちの入ったプレーを披露。左第5中足骨骨折で離脱中のMF山村和也
(21=流通経大)の代役候補がいきなり存在感を示した。
ピッチに緊張が走った。練習の最後に行われた10対10のゲーム形式。主力組のボランチに入った柴崎と
右MFの金崎が、プレーに対する意見の食い違いから口論を展開した。一触即発ムードとなったが、2人の近くにいた
浜田らが仲裁に入り事なきを得た。練習後には握手で“和解”し、柴崎は「大したことではない」と説明。
金崎も「サッカーのことで言い合いになったけど、当たり前のこと。遠慮せずに言ってくるのは、ありがたい」と歓迎した。
今回が関塚ジャパン初招集の柴崎だが、左第5中足骨を骨折した山村の離脱を受け、11月のロンドン五輪アジア最終予選
2試合ではボランチの主力候補として期待される。合宿初日の練習を終えた関塚監督は「ボランチの位置でしっかりとした
攻撃と守備をしてくれた。ボールタッチ数も多かった」と高く評価した。
柴崎のロンドン五輪出場に掛ける思いは強い。「五輪はW杯と並ぶ大きな大会。今後のサッカー人生で前進できるかどうかの
大きなポイントとなる」と言う。09年U―17W杯では宇佐美(バイエルンM)、宮市(アーセナル)らを差し置き、
日本の10番を背負ったが、ブラジル、メキシコ、スイスに3戦全敗で1次リーグ敗退。“プラチナ世代”と呼ばれながら
世界で結果を出せなかっただけに、ロンドンでの雪辱を期している。
所属する鹿島で最近4試合連続出場し、A契約を締結。何事にも動じない性格で「(U―22日本代表の)初めての練習
だったけど、緊張せずに普通にプレーできた。実戦をやらないと分からない部分もあるので、試合が楽しみ」と、
合宿最終日の19日に予定されているJFL町田ゼルビアとの練習試合を心待ちにした。この日の金崎との“バトル”と
同様に、関塚ジャパンでの定位置獲得に向けて、妥協を許さないプレーを見せる。
■U-22日本代表候補メンバー
GK
大谷幸輝(浦和) 増田卓也(流経大) 安藤駿介(川崎)
DF
實藤友紀(川崎) 比嘉祐介(流経大) 丸山祐市(明治大) 鈴木大輔(新潟)
吉田豊(甲府) 濱田水輝(浦和) 牟田雄祐(福岡大) 酒井高徳(新潟) 昌子源(鹿島)
MF
金崎夢生(名古屋) 山本康裕(磐田) 山田直輝(浦和) 東慶悟(大宮)
山口蛍(C大阪) 茨田陽生(柏) 扇原貴宏(C大阪) 柴崎岳(鹿島)
FW
永井謙佑(名古屋) 山崎亮平(磐田) 大迫勇也(鹿島) 高木俊幸(清水)